中南米との出会い

最終更新: 2019年12月28日

子供の頃、家ではよくラテン音楽がかかっていました。

ラテンと言っても、私の母の世代が若い頃に聴いていた、昔のラテン音楽です。

ペレス・プラードのマンボや、べサメ・ムーチョ、ナット・キング・コールなど、ある世代の方にとっては定番中の定番ではないでしょうか。

母が学生だった頃は相当流行っていたようで、自前のマンボスカートをはいて、週末は仲間と踊りに出掛けていたそうです。

母はナット・キング・コールか好きで、「キサス・キサス・キサス」なんて曲の不思議なリズムと、英語ではない言葉に、子供だった私も面白がって聴いていたものです。

その後、中学生になってから、自分のラジオでラテン音楽を聴くようになり、そのルーツであるキューバ音楽というものを知るようになりました。

もちろん、その他のジャンルの音楽もたくさん聴いていましたが、やはりラジオから流れる中南米の音楽に心を奪われ、やがて自分から探し求めるようになります。

FEN(在日米軍のラジオ放送)では日曜の夕方に、ヒスパニック向けの番組がありました。

スペイン語混じりのDJが、当時全盛だった80年代サルサやメレンゲを流し、ソノーラ・ポンセーニャやオスカール・デ・レオンなんて名前を、懸命に聞き取ってはメモしていました。

結果、音楽で言えば、英語よりもスペイン語の歌により多く接していたことになります。

後になって、スペイン語を勉強しよう、と思ったときに、あまり抵抗がなかったのは言うまでもありません。

中南米の地理や文化に人一倍、強い興味と親しみを覚えるなか、やはり、キューバ音楽とその歴史については、ある種、感覚的ともいえるレベルで心を惹かれました。

その後の人生の長い道のりを経て、意外に想われるかもせしれませんが、その中南米へ実際に足を踏み入れたのは、比較的最近の出来事です。

途中、スペインや沖縄に住み、中南米の人たちとかなりの交流はありましたが、それはまだほんの入り口にすぎませんでした。

理由はいろいろありますが、自分にとって特別な場所、というのは、最後に取っておきたいものです。

また、一口に中南米と言っても、行きたいところがありすぎて、どうせならしっかり時間をかけて行きたい、などと思っているうちに、あっという間に年月が経ってしまいました。

そしてついに、行くなら今かな、と思う時期がやってきました。

まずはどこから行くか?

かなり迷ったのですが、やはり、キューバでした。

でも直行便はないですし、せっかく時間をかけて地球の反対にいくのですから、どこか往復の起点となる都市にも寄って、滞在したいと思いました。

メキシコシティやカンクンも悪くはないですが、まだ自分が呼ばれていないような気がして、いま一つ気が向きません。

また、その他の行きたい都市だと、今度は離れすぎてしまいます。

中米、起点、入り口・・・

思いついたのは、パナマシティでした。

初めての、念願の中南米。

私は父に敬意を表し、パナマから訪れることにしました。

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♪文中に出てきた曲はこんな音楽です。

♪ Nat King Cole / キサス・キサス・キサス

♪ ソノーラ・ポンセーニャ / Jubilee 30

♪ オスカール・デ・レオーン / Desde Que Te Fuiste

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